コスティは息子と妻と家族3人、ルーマニアのブカレストで慎ましい生活を送っている。
ある晩、近所の男が切羽つまった顔で800ユーロを貸してほしいと訪ねてきた。そのお金で金属探知機を借り、曾祖父が共産党台頭前に庭に埋めた宝を探したいというのだ。男は失業中のうえに、借金がかさみ、いまにも家を追い出されそうで、宝探しに掛けていた。
コスティはうさんくさいと思いながらも、見つけた宝の半分を渡すと言われ、半信半疑で協力をすることに。ただし、古い硬貨が見つかると、国有財産になるため、警察に届けないといけなくなる。週末に、金属探知機の怪しい業者も加わり、おじさん3人による宝探しが始まった。探知機はウィーン、ウィーンと大きな音をたて、いつ警察に見つかるかとビクビクしながらの作業だ。果たして宝を見つけることはできるのか…!?
本作は、出演者の一人が〈実際に体験した話〉にもとづき、監督が脚本を書き下ろし、見事、カンヌ映画祭で受賞した作品です。